「ご縁」をいただいたお客様にお届けする、「大きな想い」の「小さなお手紙」
11月に47歳となりまして、髪、バッサリ切りました。来年は年男!昇龍のごとく、うん、駆け上がるぅ!感動・創庫の芦川永光です。
大切な思い出
今日は、セミナーや講演などで使う僕の鉄板ネタの一つをご紹介します。この誌面でお伝えするのは初めてだと思います。
まず、感動・創庫がどんな仕事をしているのかをざっとご説明。地域に向けた広告をデザインして生活者までお届けすること。これを伊勢原市と厚木市で行えるのが、デザイン事業部とポスティング事業とがある僕たちです。ここでの話はポスティング事業について。多人数で街をくまなく歩き、一軒一軒ポストに広告を投函する事業のことです。
創業から3年が経った頃。まだまだ人手が足らず市内を全域配るだなんて遠い遠い夢だったあの頃、伊勢原と厚木の市境にあたる石田というエリアにスタッフ募集をしながら歩くのが、当時の僕の毎週変わらない予定でした。
ポストは動くって 知っていましたか?
土地が広い家が多いのがこの石田という地域の特徴。地主さんが多いエリアなので配り甲斐のあるエリアでした。あるお家ではアコーディオンの門扉を開け、玄関横のポストまでの距離は約30メートル。庭石の上を歩いてポストに投函。そこでお会いする作業中のお父さんに「ありがとうございます」とお礼を言うと、手を挙げて背中越しの「ありがとう」。いつもお忙しくされている農家さんでした。たまに会えないときはあったけど、会えばご挨拶をし、こちらを振り向かずとも手を挙げてくださり、とそんなことが半年続きました。
ある日の夕方のことでした。いつものように門扉を開け、ポストの方へ目をやると、あれ!?ポストがない!夕方なので見落としているのではと、目を凝らして見てもポストが見つかりません。どうしようとオロオロしながら、周囲をもう少し引いて見てみると、あ!ポストが動いている!なんと門扉を開けずとも手の届く位置にポストが移動していたんです。そしてポストにはテープで貼られた「いつもありがとう」の手書き文字。声には出していませんが、心の中では「うぉーー!」と喜び叫びました。そして、奥にいらっしゃるであろうお父さんに向かって、ありがとうございます!とお声かけ。きっと手を上げてくださっていたに違いない。これがポストが動いたという真相です。
三度目のポスト移動
そして先月末、三度目の「ポストが動いた!」は平塚との市境に位置する地域。ここもしばらく僕が担当で配っているうちに、ポストを配りやすい場所に動かしていただきました。
ポスティングの業界内ではこの仕事をどう捉えるかは様々です。特に現場スタッフは、この仕事を後ろめたく感じている人は少なくないようです。ポストの近くに家の人が居るのを見かけると避けてしまう同業他社さんの姿を、厚木では見かけたりしますから。
この仕事は、お客様からの支持はもちろん生活者様にも受け入れられ、途中東日本大震災もコロナ騒動もありましたが、10数年継続出来ているという事実があります。正しく仕事をすれば必ず誰かの何かの役に立つのですから、携わる人は自尊心を高めることにもなるはずです。なのに世間が思うポスティングという仕事の認識も地位もまだまだ低いことに対しては、取り組んでいかなくちゃならないと痛感します。
今年一年 ありがとうございました
ここから厚木市も伊勢原と同じく、市内全域でポスティングが出来るところまで会社を育てて行きます。厚木の事業者様の発展をお手伝いするため。生活者様に有益かつ安心できる情報を届けるため。そしてポスティングが良き仕事として周知され、ここで働ける人が増えるように。2024年を飛躍の年として、この先も動くポストをどこでも見られるくらいになるように、心を込めて歩き届けてまいります。来年の感動・創庫にも、ぜひご注目ください。
騙せなかった狐さん
冬になると思い出す、小学校のテストの裏に書かれていた寓話です。
人間を騙そうと近づいた狐は、熱い味噌汁が入ったお椀を手に取った人間に「何をしているの?」と話しかけます。ふーふーと息を吹いて「汁が熱いから冷ましているんだよ」と教えてもらいます。寒い日に人間が手を擦りながら、息をはぁーと吹きかけているのを見て「今度は何をしているの?」と尋ねると「冷えた手を温めているんだよ」と聞きます。
狐はこの冷ます息と温める息を使い分ける人間を見て、「人間は物を温めたり冷やしたりすることができる、とても高等な生き物なのだ」とびっくり仰天します。「狐の僕にはそんなことできっこない。こんなにすごい生き物には敵わない」と騙すことを諦め、一目散に逃げだすのでした。
人間として息を吐くという当たり前の行動は、見た目に同じ行為ですけど、狐の立場から見たら「確かにびっくりするだろうな」と気づけたことが子供ながらに衝撃で、いまだに忘れられない寓話となったのです。
ある季節が来ると思い出すこんなお話、あなたはお持ちですか?
編集後記
スタッフ交流会をしました。
編集後記もポスティング事業のことです。実に3年ぶりにスタッフ=クルー交流会を行いました。厚木と伊勢原から集ったクルーの多くが「待ちに待った」みんなの顔が見れる会とあって、予定時間をオーバーするほど盛り上がりました。
人の脳は社会で機能するように作られているといいます。言い換えれば、人間は群れて生きる動物ということです。僕は会社を通して、人と会うことを積極的に行うべきと、この数年間伝えてきました。今、過去の総括がされつつありますが、あれは決して間違いではなかったと交流会に集まった人たちとの会話で確信しました。日本人はもっともっと人と関わり、交わって、喜び合って生きるべきだ。アナログ広告に携わる我々の意義もここで改めて確かめ合えたのです。子供達もギャーギャー楽しく騒いでいましたから、何はともあれ最高の時間でした!
芦川永光の思いを
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株式会社感動・創庫 kando-soko CO.,Ltd
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芦川 永光 aka:Tsuru
本社 / デザイン事業部
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